2010/02/01

滞在制作じゃない。「アートキャンプ」だ!

こんばんは、たべいです。
今日は本イベントの真髄であるアートキャンプについて書こうと思います。
長文ですが、ひとつヨロシク。

本イベントの前半は滞在制作というスタイルです。
ここで僕は「ART CAMP(アートキャンプ)」という言葉を滞在制作の一ジャンルとして提唱したい。


滞在制作とは、ある一定期間にある場所でアーティストが滞在し、作品を制作するスタイルです。
普段の作品制作はアトリエですることが多いものですが、環境を変えることでアーティストや作品へ何らかの変化が期待できる点がこのスタイルの醍醐味の一つでしょう。
近頃は、アーティストや作品のみならず、滞在する地域にも変化を及ぼすことが注目されています。

この場合、当然ながらアーティストには制作スペースの他に宿泊施設などもあてがわれます。
しかし、Gifu ART CAMPにホテルや宿舎のような宿泊施設は用意されていません。
だから僕らは作品制作とは別に、生活する場所からつくり始める必要があります。
その点はある意味において、この施設や企画はアーティストを受け入れる体勢がまったく出来ていないとも言えます。
まぁ、商業施設なので当然なんですが。
でも、そこがいいと思っています。
そして、この点に本イベントの真髄があるし、「ART CAMP」と唱う所以もあります。

この利点は二つあります。
一つ目は、あらかじめアーティストが滞在し、制作する場として完成されているよりも、ずっと刺激的な環境になっていること。
二つ目は、公開制作(生活)というスタイルをとらざるを得ないこと。

一つ目は、まさにこの通りです。
一応、各自が作品プランを用意して現場入りはしますが、何が起きるかわかりません。
岐阜シティ・タワー435Fから42Fまでは居住施設になってますが、僕らはそこではなく1F2Fの商業施設で生活します。
岐阜の中心的な商業施設ということもあり、ちょっとオシャレなお店ばかりです。
そんな中で僕らは文字通り体をさらして、住む。
これによって通常の滞在制作よりも影響が色濃く出てくることを期待しています。

そして二つ目。公開制作。
お客さんがウインドウショッピングを楽しんでいるすぐ横でガサゴソとやっていたりするかも。
逆に、来場者にとっては作品が変化したり、できあがってくる様をいつでも見られることが魅力です。
なので、何度も立ち寄っていただきたいですね。
また、来場者と話をすることもアーティストにとっては刺激になります。
あわよくば、その制作にも参加していただきたいものです。ワークショップなんかもあるので是非。
さらに、作品をつくってるところだけでなく、食べてるとこ、寝てるとこまでガン見せ。
1Fに僕らの寝床とプロジェクトスペースを兼ねた「ベースキャンプ」を設置する予定です。
受付もここになるので是非お立寄を。差し入れなんかも歓迎♪

ショージキ、二つ目は利点なのか迷いました。
徹夜明けで仮眠をとりたいのに、周りが騒いでて眠れないかもしれない。
他にも、集中して制作したいのに、来場者の質問に答えなくちゃいけない局面もあるかと思います。
元気なちびっ子が制作途中の作品を壊してしまうかもしれない。
事業仕分けの論法でケチをつけてくるかもしれない。
毎日来てくれるけど、同じことを何度も話すおじさんに遭遇するかもしれないw
けれども僕らはそれを覚悟の上でやろうとしています。
それくらいの価値はあると思ってやっています。

38日以降は完成作品をお披露目する展覧会となります。
もちろんそのときにも足を運んでいただきたいですが、
225日から37日の滞在制作期間中でも来場を心からお待ちしています。

「アーティストを受け入れる体勢がまったく出来ていない」と書きましたが、実際は多くの方々の協力によって実現したイベントであり、とても感謝しています。
そもそも「宿なんかいらねぇ」と言い出したのはアーティスト側ですしw

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